言えない理由を分ける
言えない、と一言で言っても、中身はいくつかに分かれます。どれなのかで、次にできることが変わります。
これまで問題なく進んでいたことになっているので、今さら言えば否定になってしまう。いちばん多い理由です。
本当のことを言うと、これまでが嘘だったことになる。やめるタイミングを失っている状態です。
何が問題なのか説明できないので、言葉にできない。伝える以前に整理が要る段階です。
一度伝えたが、やり方は変わらなかった。もう一度言う気力が残っていない状態です。
伝える前に、自分の側を確かめる
順番として、相手に伝えることを先に置くと、たいてい行き詰まります。何をどう変えてほしいのかが自分でも分かっていない状態では、伝えても「気持ちの問題」で終わってしまうためです。
先にやっておくと楽なのは、自分ひとりの感じ方を確かめることです。どの触れ方だと違いが出るのか、どこからが不快なのか、どういう状況なら力が抜けるのか。ここが分かっていれば、伝える内容が「感じない」ではなく「こうしてほしい」に変わります。後者のほうが、相手も受け取りやすくなります。
演技をやめるとき
「よかったふり」を続けてきた場合、いきなり全部を明かす必要はありません。過去の話をしないまま、これから先の話だけをする形がとれます。「最近、こうしてもらうほうが好きだと分かった」という言い方であれば、これまでを否定せずに伝えられます。
実際、相手にとって困るのは「感じていなかった」という事実そのものより、それが分からないまま続くことです。方向の指示があるほうが受け取りやすい、という点は覚えておいて損がありません。
伝えない、という選択もあります
伝えることが常に正解というわけではありません。関係の状態によっては、伝えないほうが安全な場合もあります。相手が話を聞く状態にない、責める方向に向かう、以前に伝えて悪化した。そういう場合、無理に伝える必要はありません。
その場合でも、自分の感じ方を確かめること自体は続けられます。相手との関係とは別に、自分の側だけ分かっている状態にしておく。それだけでも、次に何かを決めるときの材料になります。
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